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露、シリアにミサイル 米・イスラエルが懸念 「軍事バランス崩れる」
露、シリアにミサイル 米・イスラエルが懸念 「軍事バランス崩れる」
産経新聞 9月23日(木)7時58分配信
【モスクワ=佐藤貴生】ロシアが対艦巡航ミサイルをシリアに売却する方針を明確にし、米国やイスラエルが「中東の軍事バランスを崩しかねない」と懸念を強めている。欧米の反発を考慮してメドベージェフ露大統領は22日、イランへの高性能対空ミサイルシステム「S300」の供与を禁止する大統領令に署名したものの、引き続き中東諸国の安全保障に関与する姿勢を鮮明にした。
4月の米露による新核軍縮条約調印後も、ロシアは欧州における米国のミサイル防衛(MD)計画の進展に対し警戒を緩めておらず、シリアとの軍事協力強化を対米交渉のカードにする狙いもありそうだ。
ロシアのセルジュコフ国防相は先週、米国でゲーツ国防長官と会談した。双方は国際社会が直面する課題について、閣僚級など3つのレベルで協議機関を設けることで一致した。ただ、総額3億ドル(約255億円)に上るロシアの対艦巡航ミサイル「ヤホント」(射程300キロ)の対シリア供与問題では、立場の違いが浮き彫りになった。
「シリアへの兵器供与がもたらす結果を考えてほしい」とロシア側に自制を求めたゲーツ長官に対し、セルジュコフ国防相は、「シリアとの売買契約は2007年に交わしたもので、停止する必要はない。テロリストの手に渡る危険性などない」と反論、契約を履行する考えを強調した。
20日にはイスラエルのバラク国防相も、「レバノンの民兵組織ヒズボラの手に渡り、イスラエルに対して使われる可能性がある」とロシアの動きを牽制(けんせい)した。ヒズボラは06年夏にイスラエルと軍事衝突した際、イスラエル軍艦艇をミサイルで大破させた。
バラク国防相は今月上旬、訪露してプーチン首相らロシア側高官と会談、軍事協力強化で合意したばかり。イスラエルの対露接近の背景には、ロシアにはない高度な軍事技術を提供する引き換えに、中東の反イスラエル諸国の軍備強化を思いとどまらせる狙いがにじんでいる。
モスクワの軍事評論家コロトチェンコ氏はロシア国営通信に対し、「シリアの港タルトゥースには、地中海をにらむロシア海軍の最重要拠点がある。シリアへの巡航ミサイル供与にはロシア海軍を守る意味合いもある」と述べている。巡洋艦や空母も寄港できるよう、ロシアが同港で港湾整備を進めているとの情報もあり、ロシアの対応には未知数の部分も残っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100923-00000120-san-int

