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「ガス戦争」欧州に広がったロシアへの不信感

「ガス戦争」欧州に広がったロシアへの不信感
6月24日15時43分配信 読売新聞

 【モスクワ=貞広貴志】天然ガス料金を巡りロシアと対立していたベラルーシは23日、露ガス企業「ガスプロム」に未払い代金1億8700万ドル(約170億円)を支払ったと表明、ルカシェンコ大統領が宣言した「ガス戦争」は3日で収拾に向かう見通しとなった。

 ただし首脳を巻き込んだ非難の応酬は両国間の確執を浮き彫りにし、ベラルーシ経由でガスを受け取る欧州には、資源が再び外交の道具とされたことでロシアへの不信感が残った。

 ベラルーシのセマシコ副首相は23日夕、「わが国は借金して債務を払った。今度はガスプロムに債務を返済するよう要求する」と記者団に述べた。威勢のいい言葉とは裏腹に、この日午前に露側が実施した60%もの供給削減にベラルーシが屈服した瞬間だった。

 今回の対立は、表向き技術的な理由によるものだった。ガスプロムは、政府間合意に基づき今年初めからガス価格を前年比で約13%、4月以降は約23%値上げすると通告したが、景気停滞にあえぐベラルーシは前年価格分しか払わなかった。ガスプロムは21日、メドベージェフ大統領の指示のもと供給削減に踏み切った。これに対しベラルーシも、ガスプロムがパイプライン通過料2億6000万ドル(約240億円)を払っていないと反論。ルカシェンコ大統領はロシアからベラルーシ経由で欧州へ送るガスの供給停止を命じた。

 支払いを巡る対立がエスカレートした背景には、10年前に「国家連合」創設をうたった同盟国間で、近年はあつれきが生じていた事情がある。

 独立国家共同体(CIS)研究所のウラジミル・ジャリヒン副所長は「ロシアは対等の大国のように振る舞うルカシェンコ大統領へのいらだちを募らせている」と指摘し、〈1〉カザフスタンを含む3か国の関税同盟創設を巡り、ベラルーシが対象品目などで異論を唱えた〈2〉キルギス政変で、ロシアと対立したバキエフ前大統領の入国を受け入れた――ことをロシアへの「挑発行為」として挙げた。

 一方、ロシア産ガスの消費地である欧州にとって、旧ソ連圏のガス危機が供給不安に飛び火するのは初めてではない。特に2006年と09年にロシアがウクライナへのガスを止めた際には欧州の市民生活に影響が及んだ。ドイツの経済紙ハンデルスブラットは「欧州では、相も変わらず政治目的のためガス栓をひねるロシアへの反発が広がっている」と論評した。 .

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100623-00000923-yom-int

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