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【外信コラム】赤の広場で 自由が息づく街
【外信コラム】赤の広場で 自由が息づく街
1月25日7時56分配信 産経新聞
ふだん過ごしているモスクワではこの冬、一度も転んでいない。しかし、大統領選の取材で1月中旬に出張したウクライナの首都キエフでは、約1週間の滞在中に2回転んでしまった。
降った雪が凍結しているのはモスクワも同じだが、キエフの街のドニエプル川西岸は小高い山になっており、坂が多くて歩くのに苦労した。連日、氷点下15度ぐらいまで下がり、寒風で顔が痛くなる。それでも滞在中、風通しのよさとでもいうか、心が軽くなるような気持ちに襲われた。
取材した政治評論家が「まだまだ不完全だが、ウクライナには政治や言論の自由があり、民主主義がある」と話すのを聞いたとき、そんな感情を抱いた理由に思い至った。周囲の目を気にすることなく、感じたことを何でも話せる「自由」だったのだ。
ロシアでも選挙で大統領が選ばれる。が、投票前に時の指導者が意中の人物の名を口にした瞬間、後継者が決まってしまうのが実情だ。酒場や道端で出会う人々は政府への不満を述べるのに、その声を公に上げることはためらう。政権の評価をめぐり、識者が議論するような討論番組もほとんどない。
もちろん、ウクライナも問題は少なくない。たとえば、わいろを求める役人の悪質さはロシアを上回るともいわれ、ビジネスマンの方々はさぞ苦労されていることだろう。だが、この国には人々が生きる上で最も大切なものが息づいていると感じた。(佐藤貴生)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100125-00000019-san-int

